こんにちは。
マテリカヘアーの増山です。
この文章を書いているのは、ある決定をした直後です。
2020年の初めからじわじわと感染拡大してきた新型コロナウイルスによる影響
ついには日本国政府から緊急事態宣言
外出の自粛、学校の休校措置
店舗の休業要請、在宅勤務の推奨
私たちの生活がどんどん変わっていってしまう
この状況に、みんなこの先どうなっていくのだろうと
不安になっている部分が確実にあると思います。
みんな感染したくない
感染者や死者数の拡大とともに
人々の意識も変わってきました。
他人事ではなく
実際に感染することによってどんな危機にさらされるか
認識してきたと思います。
あたりまえですが
みんな感染したくないですよね。
緊急事態宣言に伴う施設や店舗への休業要請、その対象
連日の報道では
緊急事態宣言に伴う特措法によって
さまざまな店舗や施設に対し、人々の感染リスクを減らしたり、
行動を制限するための休業要請をしていく内容が報じられています。
そんな中、
理美容室がやり玉に挙げられてしまいました。
当初は東京都から理美容室も休業要請の対象に入っているとの報道がありましたが一転、
理美容室は休業要請の対象外になりました。
つまり生活に必要な業種なので営業してもよい。
ですがどうなるのかわからない、どうするべきなのかわからないといった状況で
混乱が広がりました。
このタイミングで、営業存続をきめたサロンもあれば
危険を回避するために休業をきめたサロンもあり、意見が真っ二つにわかれました
理美容室は安全なの?
もともと、理美容室は生活衛生関係営業業種であり、
営業するためにはさまざまな衛生管理をもとめられます。
具体的には店内の基準照度、換気の規定、流水装置、
消毒設備等の設置、消毒の徹底などが厳しく求められます。
感染症等を拡大しないために充分な対策をとるための施設としての認可を受けてはじめて、
営業許可をあたえられます。
こういった状態での営業はある程度の感染症は防ぐことができるとおもいます。
ですが
理美容室はお客様との接する距離も近く
密室空間で
人が集まる空間です。
そして、お客様と接する時間も長く、
顔を近づけて会話をする
髪を濡らすので常にドアや窓を開放した状態での営業はとても寒く、窓を開放するのが難しい
このような状況です。
万が一、ひとりでも感染者がいることで
理美容室での感染爆発は絶対に避けることができません。
スタッフも危険にさらすことになります。
その家族も危険にさらすことになります。
実際に福岡県のヘアサロンでも利用者やスタッフの感染爆発がおきてしまいました。
生活が困窮するのはこまる。倒産したくないし仕事も失いたくない
とはいえ、経営している経営者にとって
社員の生活を守らなければいけません。
理美容室の最大の経費は人件費です。
その他の家賃や広告費などの固定費も重くのしかかります。
およそ1か月休むと、1年分の経常利益が吹き飛びます。
休業するのも、業界全体にとっては死活問題です。限界があります。
このままでは確実に倒産するところも増えるでしょう。そうなると社員にとっても生活が破綻する恐れがあります。
そこで働く我々にとっても
お越しいただくお客様もいるので要望に応えたい気持ちもあるし、
仕事を失いたくない。生活を守りたい。
そういう思いもあります。
営業するべきか、休業するべきか、さまざまな意見があります
営業するなら感染爆発するかもしれないリスクはさけられません。
自分の大切な人も感染リスクにさらされてしまうかもしれません。
休業するなら負担が大きく、打撃が広がります。
倒産するリスクも高くなり、生活が困窮する可能性があります。
「利益よりも社員の健康を優先するべきだ」
「家族が心配しています」
「お客さんの予約が入っているし、お客さんがくるから営業を続けるべきだ」
「営業すると危ないんじゃないですか」
「衛生管理を徹底して営業します」
「感染が怖い」
外からもたくさんの声を頂き、叱咤も励ましも頂戴しました。
どちらが正しいというよりも、
どちらも正しい。
営業を続ける店舗もあれば
自粛休業する店舗もあります。
私の立場としてはどちらの意見も全て受け止め、
健やかにまた笑顔になれる場所を作るにはどうするべきか、と必死に考えています。
今回、私は店舗の自粛休業という決断をしました
この決定は決して世間に流されてとか、緊急事態宣言が出たから迎合したというわけではなく
私はお客様の事ももちろん守らないといけないのですが
社員の健康、そして生活も守らないといけないのです。
このようなかつて経験したことのない事態に対して
どのようにまた社員とともに笑顔で仕事ができるのか
お客様をお迎えすることができるのか、
と必死に考えてこのような文章を書きました。
この状況下での、いち美容室経営者としての私の
必死に考えて公表している気持ちを汲んでいただけると
大変ありがたく思います。
とにかく
お客様もスタッフも含め、皆様が無事であられますよう、ただただお祈り申し上げます。
スタッフの皆には単純に休みというよりも、
再開する時にいかに前向きに仕事ができるのか?を考えて
より良い美容師として昇華するための時間となることを心から祈っております。
そして、ニュースは常に流動的です。
決してひと時の流れのものに巻かれず、しっかりとした判断ができるように努めていきます。
皆様もそれぞれの立場でできることをしっかり考えていきましょう。
スタッフも皆様も、また再開時には力を貸してください。